翻訳家レミのここがびっくり世界文学
ゴミの未回収で老後の不安解消を

ニュースに耳を傾ければ大体毎回「〇〇問題」の話をされる。例としてはここ数十年日本でもフランスでも一番頻繁に取り上げられるのはいわゆる年金問題。数学の授業と違ってここは出される問題にどうやら「正解」がないようで、労働者を代表とする組合と与党の間に揉め事がいくら繰り返されてもいつも未解決に話が終わる。

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トモクンのあれこれパリコレなんだこれ〜
最後の最後にデモ行進とストライキ ちょっぴり大変だったパリコレクション

2月末からスタートしたパリコレクション。年金受給開始年齢引き上げによるデモ行進とストライキは落ち着いたかのようでとても平和だったのに、最終日の3月7日に悪夢が!

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とびこめ!ミュゼのとびら
パリメトロのエントランス

このメトロのエントランスをパリで目にしたことがある方もいるのではないでしょうか? 草花のような緑の曲線のアイアンが特徴的ですが、これもアート作品でアールヌーボーの代表作です。作者のギマールは19世紀後半から20世紀にわたり活躍した建築家。時は Belle Époque(ベルエポック 美しき良き時代。1890年から1914年第一次世界大戦開戦まで)。この時代は、美術、音楽、文学などフランス近代文化において重要な時代であり、アールヌーボーもその一つです。その誕生には社会的背景が重要になってきます。

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翻訳家レミのここがびっくり世界文学
イケアで知られる以前に戦で恐れられた北の民族

欧州が学校だとしたらフランスはきっとズル休みするちょい怠け者のような生徒で、北欧はどちらかというと優等生のように思われるだろう。フランスでは社会課題が浮上する時になぜか必ず経済学者などがテレビで北ヨーロッパと比較してこのフランスはいかにダメなのかを語りやがる。

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トモクンのあれこれパリコレなんだこれ〜
知る人ぞ知る歴史的建造物 パリ最後の男性用公衆トイレ“ヴェスパジェンヌ”

 暖かくなると、日曜日に14区のダンフェール・ロシュローと13区のゴブランで、住民が参加する古物市が行われます。古物業を営む僕は、大抵の場合ヴァンヴの蚤の市から買い付けをスタートし、その後ダンフェール・ロシュローへ行き、アラゴ大通りを歩いてゴブランまで行くのがコースなのですが、そこを通る度にドンヨリとした空気に包まれた大きな壁が見えて来ます

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とびこめ!ミュゼのとびら
民衆を導く自由の女神

今月は名画中の名画のご紹介。ウジェーヌ・ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」。フランス語では、「La Liberté guidant le peuple」 (民衆を導く自由) となります。女神という単語はありませんが、日本語訳では中心にいる女性を女神と見立てたのではないかと思われます。この女性はマリアンヌと名付けられ、フランス政府の公式なシンボルとして、各省庁のHPや切手などに見られます。

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翻訳家レミのここがびっくり世界文学
親のやることと牛の鞦は外れることもある

 定年退職した両親が何故か急に「家系」に興味を持ち始めた。濃厚な豚骨醤油ラーメンに突然にハマったわけではなく、祖父母をはじめ自分の先祖がいつ生まれいつ他界したのかを調べたりするのが趣味になっただけ。基本的には埃まみれの資料から情報をなんとか吸収してなるべく過去を遡ろうとして暇を潰している。久しぶりに電話したら「今1689年なの」と母から言われ、ボケが進んだのかと思いきや単純に調べ物でルイ14世の時代まで遡れていたのだ。素敵な暇つぶしといえば素敵…当時の衣装で外出されない限り。

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トモクンのあれこれパリコレなんだこれ〜
パリジャン・パリジェンヌは一丸となって節電 しんしんと冷えるパリ

2ヶ月ぶりにパリに戻って来ました~。日本同様本格的な冬が到来していて、雪がパラつくことも。でも無闇に暖房をつけるのはご法度。推奨される室内温度は19度。日本は20度なので、フランスの方がちょっぴりシビア。ウクライナ侵攻で発生したエネルギー問題は、パリ市民の生活に影を落とし始めていました。

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とびこめ!ミュゼのとびら

 俄雨の後、暗い雲の隙間から青空が覗き、虹がかかっています。空から光がさし、嬉しそうに飛ぶ鳥の姿と奥の木の下には雨宿りする農夫らしき人。何か希望を感じる絵です。ミレー作「春」は、四季シリーズとして晩年に描かれました。

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トモクンのあれこれパリコレなんだこれ〜
パリジャン・パリジェンヌの間で静かな人気を呼ぶ パリ限定ブックオフのトートバッグ

 2004年にパリに進出して以来、気付いたら3店舗もできていた日本のブックオフ。パリジャン・パリジェンヌの誰もが知る存在ではないけれど、やはり漫画やアニメのお陰でその道の愛好者たちからは絶大な支持を得ているようです。

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翻訳家レミのここがびっくり世界文学
この世は終わるってよ。

コロナが死語になり、今年こそ家族でわいわいと楽しく年末年始を過ごせるだろうと思いきや、今度はよくわからない原因で勃発した戦争のよくわからない影響で電気代が爆発的に値上がりした。ロシア人が隣国にミサイルを打つたびに駄菓子が高くなるこの経済はどうかしてるぜ。戦争をしらない子供はうまい棒も知らない世代になっていいのか?

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とびこめ!ミュゼのとびら
花と果物、ワイン容れのある静物

静物画についてどういう印象をお持ちでしょうか。私は退屈でどれも同じに見えると幼いころより思っていましたが、この人の静物画を見た時、その艶やかさに静物画の印象が覆されました。アンリ ファンタン=ラトゥール、花の画家と言われ薔薇を描かせたら右に出る者がいないと言われた画家。

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